吃音の原因に関する仮説

吃音の原因は科学的にはまだ解明されていませんが、
脳科学やコンピューターサイエンスの最近の成果を借りて仮説を紹介します。

初めに大脳と小脳について考えてみます。

小脳は、運動機能をパターン化して記憶します。言葉を話す時も運動機能を使っています。
呼吸や口の動き、声帯の振動などの運動機能は、子供の頃から繰り返し使います。
日々の繰り返しの中で自然に体が覚えやがて無意識の内に日常生活で使うようになります。

反復練習は初めは大脳が使われますが、繰り返しにより大脳の記憶がパターン化されると小脳へと移り、無意識に反射的に言葉をしゃべれるようになることが、小脳の研究でわかってきました。

■仮説その1:大脳の中に失敗のモデルが出来る
顕在意識で現実に接していると、苦い経験のある場面に遭遇した場合、
また同じ失敗をしないかと心配になり、結局同じ失敗を繰り返えすことがあります。

緊張や不安などにより失敗の経験が続くと、やがて言葉に詰まってしまう「モデル」が大脳の中にでき上がります。これは様々な可能性があると考えられています。最近では脳の中におきた微細な障害が関係する可能性が考えられています。
直接の症状を引き起こすより、むしろ間接的に影響する可能性が考えられます。例えば緊張した時に言葉の発声に関する運動パターン系に特定の影響を受けやすいなどが考えられます。
これらの結果が心理的に影響を及ぼすと負の予想や見こみをつけてしまう習慣が身につくことにも間接的に影響すると考えられます。

人前で話している時に緊張や不安がきっかけとなって大脳の中にある失敗のモデルが失敗を予想し、まるでおなじように失敗してしまう。そういうことが起きてしまうと考えられます。

■仮説その2:失敗の繰り返しが小脳に写し取られる
このことがさらに繰り返し起きると、大脳の中の失敗のモデルがパターン化され、やがて小脳に写し取られていきます。
そうなると、無意識のうちに小脳の中のモデルを反射的に呼び出してどもってしまう可能性があります。

大脳で起きるできごとは意識でコントロールできるのですが、
小脳で起きるできごとは意識ではコントロールできません。

■仮説その3:緊張などストレスで失敗のパターンが呼び出される
失敗のモデルが小脳に写し取られてしまうと、どもってしまうという過程が無意識のうちに行われるようになってきます。

そうなると意識しなくてもちょっと緊張したり、人前で話す時などいつもどもってしまう可能性があります。

小脳は、大脳で理解し、繰り返し実行したことを自分の中に取りこんで本能的なものにするために、非常に重要なはたらきをしています。

最近では会話の中で反射的に話すような場合にも運動の学習と同じような重要な働きをしていると考えられています。

この失敗のパターンに影響されない方法として反復トレ―ニングがあります。意識ではコントロールできないため、成功のパターンを写し取ることで反射的に失敗のパターンを呼び出す可能性を下げる考え方です。
このサイトで紹介している繰り返し反復練習の二つの方法はこの考えに沿っていると理解しています。

注意:
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